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みどりクリニック 白井 尚院長 (1)

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緑区にまだ診療所が少なく、医療機関同士の連携体制もままならなかった13年前。十日市場駅前に、泌尿器科専門医院『みどりクリニック』が開院した。以来、地域全体の課題を見つめ、泌尿器科の病診連携の立ち上げや、前立腺ガン検診・胃がん検診などの管理委員会の委員長そして横浜市医師会の常任理事として、市民の健康を守る新たなシステムづくりに力を注いできた白井尚院長。実際にお会いすると、華やかな肩書きとは裏腹、とても思慮深くあたたかなお人柄が印象的だった。(取材日2008年7月2日)


医者次第で患者の運命が変わる。小さな頃、身をもって知りました。

―医師を目指されたきっかけを教えてください。

小さな頃は病弱でしてね。小学生のときにジフテリアという伝染病にかかって病院に隔離され、留年もしそうになったり、また「骨肉種」と診断され、初めに行った病院で「足を切断する必要がある」といわれたこともあります。それを聞いた母親は病院めぐりに翻弄し、最終的に辿り着いたのが関東労災病院。結局そちらの先生が「足を切らなくても治療できる」という判断をしてくださって、今の身体があるんですね。そんな経験もあって、小学生の高学年の時にはすでに「将来お医者さんになりたい」と考えていました。思い描いていたのは、的確な診断をして困っている人を助けられるような臨床医ですね。

―中でも、泌尿器科をご専門にされた理由は?

実ははじめは婦人科に行きたいと思っていたんです。ただこの先、少子化が進むことは明白でしたから、悩むところもあったんですね。一方で泌尿器科は、産婦人科と同じ内分泌や不妊症に関わる分野でありながら、高齢化社会を迎えるこれから、ますますニーズが増えてくる科ではないかと思いまして。そんなことから最終的には泌尿器科の道を選び、いくつかの病院の勤務医を経た後、開業しました。

―勤務医時代、とくに印象に残っている出来事はありますか?

泌尿器科には、10代後半から20代くらいの若い男性がなる精巣腫瘍という睾丸のガンがあるんです。見つかったときにはすでに肺などに転移して、どうにもならない状況になっている場合が多いんですね。勤務医のころは夜な夜なそうした患者さんを見て回っていたんですけれど、だんだん患者と医者としてではなく、同じ年代の仲間として今やりたいこととか、将来の夢とかいろいろな話をするようになったんです。患者さんの余命がわかっている分、辛い気持ちになることも多かったですね。と同時に、睾丸のガン治療というのは化学療法がすごく効くんです。そして上手な手術をすれば生存率が高まる。そういう意味では、一刻でも早くいい薬が開発され、上手な手術ができる医師になりたいと強く思いました。



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