


―先生ならではの診療のスタンスはありますか?
たとえば風邪の患者さんが「熱があって咳も出るので、風邪薬ください」って来院されるとします。そうしたときに「それは、自分の身体が治そうとしているんだから仕方ないよ。その程度なら安静にして寝ていなさい」というようなことをよく言ってしまう。だってよく考えると、熱というのは風邪のウィルスや細菌の活動を抑えるために生じているもの。咳に関してはタンなどの汚いものを外に出そうとしている動作。それらを薬で抑えるってことは、風邪を治りにくくしているのと同じでしょ。ちなみに「安静にする」というのは、栄養分である血液を、身体の動作のために使うのではなく、病んでいる部分を修復のために集中して使いなさいという、ちゃんとした意味があるんです。そんな風に物事の"本質をみる"ことを大切にしています。
―診療室が2つありますが、どのように使い分けていらっしゃるのですか?
ひとつは僕で、もう一方は千野先生という女医さんが使っています。千野先生は昭和大学の藤が丘病院の内分泌代謝科の後輩で、つまりツーカーの子分(笑)。今も、以前僕も勤務していた甲状腺疾患専門の伊藤病院で週1日外来を担当しています。だからうちは内分泌代謝科の患者さんが多いですよ。甲状腺の患者さんなんて2人合わせて500人近くになります。それと若い先生がいると、いろいろとディスカッションができる点もいいですね。大学病院にいるときはさまざまな科の最新情報が自然と耳に入ってきたけど、開業すると自分で勉強しない限りどんどん遅れてしまいがちです。勉強に関しては月に5、6回以上は研究会などに参加し、昭和大学の藤が丘病院の外来も月2回行なっています。
―このエリアの患者さんについて、感じられることはありますか?
みんなインテリジェンスですね。かといって何でもいうことを聞いてくれるわけではない。患者さんが診療に納得しないと必要な治療が続けていけないと思うんです。だから診療の際は、「どうしましょうか?僕はこうした方がいいと思うけど、どう思う?」と、常に患者さんと対話しながら進めています。
―休日はどんな風に過ごしていらっしゃるのですか?
ちょっと長い休みがとれると、あたたかいところにいってダイビング。海のなかで写真を撮るのですが、今までだいたい6000枚くらいかな。今まで一番きれいだった海は、パラオ。凝っているときは毎週の様に、海にもぐっていましたね。もちろん帰ってきたあとの凄まじさは覚悟の上で出かけるんですけどね。