


―市販薬の薬害について、先生が問題提起して新聞でも話題になり、ついにはその薬が販売中止になったことがありましたね。
整形外科はケガで来院する患者さんが多いのですが、患者さんのなかに、ある市販薬を塗布して悪化したケースを見つけたことに始まるのですが、区や市の医師会にも協力してもらい、報告書をまとめたところ、同じような症例が見られたわけです。そこで、薬品会社と交渉し、そのうち新聞社から取材を受けたりして記事にもなりました。結局、その薬品は発売中止になりました。医師の仕事は疾病を治療するだけでなく、薬害から人々を守ることも重要な役割のひとつだと思いますよ。こういったことは、医師として法律できまった役割ではありませんが、やはり黙っているわけにはいきません。命を脅かすものに対して、私は声を上げたいと思っています。
―患者さんに望むことはありますか?
仲町台周辺は、若い患者さんが多いですね、とくにケガで来院する方が多い。治療は医者だけに任せるというよりも、治し方をお教えするので、ご自分も治そうという意思をもって頑張っていただきたい。患者さんの取り組み方によって治り方は大きく異なってきます。また同じ疾患でも患者さんがどういった生活環境にあって、疾患に対してどういったことを望んでいるかによって、治療の内容や進め方が異なるということがあります。ですから、患者さんの治そうという意思と、互いの信頼関係がとても大切です。また、体調がおかしいなと思ったら、すぐに来院してください。たとえば、一般によくいわれる四十肩、五十肩ですが、痛みがあってもしばらくすれば自然に治ると思っている方が多いですが、これはいけない。痛みは感じなくなっても治ってはいないんです。肩はこわれたまま。ですから我慢しないで治療に来てください1ヶ月以内でよくなりますよ。私は人間の武器は知識と知恵だと思っています。いってしまうと医師の仕事というのは、患者さんが決断するための情報や知識などの材料を、でるだけ提示することではないでしょうか。治療のために前向きに取り組みましょう。